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2007年07月 アーカイブ

2007年07月01日

全力ゼミなど

30日、13:30打ち合わせ@所沢。3月にショーケースとエントランスの改装をさせて頂いた写真館のスタジオ改装のプロジェクトで、諸々の判断から9月オープンを目指して進めることとなった。様々な力学が高速で働く某プロジェクトに比べ、関係者全員で顔を合わせて議論することのできるこのプロジェクトにはある種の解放感を感じる。集中して進めたい。

24:00、久しぶりに全力ゼミ@渋谷宮益坂。後輩Iの初担当作のブース、JPの担当作、FJのコンペ案、IとFJのアート作品の構想など互いの近況報告。Iのブースは思ったよりもよさそう。7月後半に実物を見れる予定なので、楽しみだ。

RAJの第2弾の構想など話す。いつのまにか全員社会人となり、担当作等も少しずつかたちになってきた。これからどんどん忙しくなっていくのだろうが、いい間合いでつきあっていければと思う。
fujimura

2007年07月08日

UMAT 発表 / Apple Store トーク / オープンデスク募集

3つほど、告知します。

その1
UMAT (UBIQUITOUS MEDIA ASIAN TRANSDORMATIONS)発表

日時:7月15(日)10:00-11:45
場所:東京大学工学部2号館 roomC
発表:藤村龍至 柄沢祐輔 南後由和
セッションタイトル:「1990年代以降の日本の都市・建築ー情報化する風景の批判的分析」
コメンテーター:五十嵐太郎 若林幹夫
詳細はこちら

7月13日から16日まで東大の情報学環で国際会議。僕たちは「1990年代以降の都市・建築」をテーマに発表します。フリーペーパー、塚本研での全体ゼミ、10+1の東京特集と続けてきた議論を五十嵐太郎さんと若林幹夫さんにぶつける予定(発表は英語、討議は日本語)。

なお、13日はレム・コールハースのレクチャーは中止になったそうです。残念。

発表タイトルはこんな感じです。興味のある人はぜひ。
藤村龍至「郊外型商業空間における物理的条件の構成とその可能性」
柄沢祐輔「1990年代以降の建築における情報空間に関する提案の分析」
南後由和「戦後日本の都市空間における建築家の位置ー表層と深層の分節化」
共同発表「情報化する社会における空間の実践にむけて」

恐れ入りますが聴講には登録が必要になります(一般10,000円、学生4,000円)。
登録はこちら

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その2
Apple Storeレクチャー+トーク

日時:7月27(金)19:00-21:00
場所:Apple Store心斎橋
タイトル:「建築のコンピューターライゼーションを考える」
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dot architectsの家成俊勝さんと一緒にレクチャー+トークします。家成さんと話して、Appleで話をするのでこういうタイトルにしてみました。関西方面の方、ぜひお集まり下さい。

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その3
藤村事務所オープンデスク募集

日時:7月30日より2ヶ月間のうち2週間
場所:藤村事務所
詳細はこちら

恒例のオープンデスク募集です。既に何人かから問い合わせを頂いていましたが昨夏、春同様、2週間毎に区切って募集します。学生の皆さん、同級生が遊んでいる夏の間にちょっと時間を割いておくと、秋以降に圧倒的な差がつきますよ。参加した者勝ちです。

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以下近況です。

2日、15:00設計製図エスキスチェック@東工大。3日、20:00山崎さん来社。RAJ打ち合わせ。「あの形式は2度やっていはいけない」といわれ、はっとする。確かにそうだな。

4日、10:40授業、午後ゼミ、夕方TIT総会、夜研究室OGでフォスター事務所に勤めるTamsinが来ているので歓迎会。フォスター事務所はスタッフが900人いるとか。すごすぎる。

5日、16:00k-project打ち合わせ、その後19:00過ぎ朝霞でお施主様候補顔合わせ。21:00過ぎ渋谷に戻って新建築社の若手スタッフ諸氏と会食ということ(JA風)。同世代ということもあり、共に頑張っていきたいということ。

6日、14:00k-project定例。終盤はスタッフに任せ17:00渋谷の労働基準監督署に駆け込んで社員の労働保険の更新手続き。昨年度の確定保険料と今年度の概算保険料の申告等。アスベスト対策の供出金なる項目が新設されており、しぶしぶ払わされる。20:00南後君、柄沢君とUMAT打ち合わせ。

7日、10:00現場打ち合わせ@朝霞、13:00お施主様打ち合わせ@所沢。大まかなところは参加し、途中からスタッフに任せて退席し夕方帰社。若干の事務処理を済ませる。夜は同世代同業者が集まってホームパーティ@I邸。オトナな感じで他愛のない話。30歳ということ。

8日、休みだったが朝電話があり13:00過ぎ打ち合わせ@渋谷+敷地調査@某所。いきなり新プロジェクト始まる。夜は事務所の近所で集まり。

9日、11:00顔合わせ+自己紹介的にプレゼ@某所。事務所に戻り、いくつか打ち合わせをし、15:00東工大、21:00柄沢君と南後君来社、UMAT打ち合わせ、22:30お施主様来社で打ち合わせ。

10日、11:00柄沢君、南後君と早稲田大学に集合し、若林幹夫先生を訪ねご挨拶。UMATのセッションの打ち合わせと自己紹介。

若林さんとお話ししながら、2002年に東大で行われたTrading Placesという国際ワークショップに参加していた時、最終講評会で大野秀俊さんと若林さんのディスカッションを聴講した時のことを思い出す。若林先生は気さくな方で、「面白いセッションにしましょう!」と言って下さった。頑張りたい。

fujimura

2007年07月17日

「批判的工学主義」を提唱する

13日、10:00打ち合わせ@田町、事務所に戻り、13:00dot architectsの家成さんと大東さんと待ち合わせ@原宿。27日のApple Storeでの発表内容を少し話し合う。その後、東大本郷キャンパスへ。工学部1号館の建築学科図書館で南後君、柄沢君と待ち合わせ。

この日からUMAT (UBIQUITOUS MEDIA ASIAN TRANSDORMATIONS)が始まる。17:00少し前、安田講堂へ。手続きをしてフリードリヒ・キットラーと蓮實重彦の基調講演へ。キットラーのレクチャーは難解でよく分からなかったが、対して蓮實さんのレクチャーはとても分かりやすい。逆に「あらゆる映画はサイレント映画の1形式に過ぎない」という主張は分かりやすすぎて、そのパフォーマンスが意味するところが分からないと感じたが、柄沢君が「磯崎さんが『住宅は建築ではない』と主張するようなものではないか」と言っていてなんとなく腑に落ちる。

終了後、パーティにて田中純先生、吉見俊哉先生、情報学環の院生の人たちなど、いろいろな人をご紹介頂く。

14日、9:00事務所に全力ゼミのメンバー、刈谷さん集合。9月末配布開始を目標に準備を開始したばかりのフリーペーパー『ROUND ABOUT JOURNAL』のキックオフ・ミーティング。13:00ゼミ@東工大。修論がいよいよ大詰め。19:00UMAT打ち合わせ@事務所。こちらも発表前日。

15日朝、徹夜明けのまま東大へ。朝から台風による大雨。慌ただしく準備し、セッション「1990年代以降の日本の都市・建築ー情報化する風景の批判的分析」開始。聴衆は全部で30名ほどか。塚本研からも数名来ている。最初は日本人のみしかいなかったので、日本語で始めたものの、途中で外国の方が入って来て英語に切り替わる。

最初は僕自身による「郊外型商業空間における物理的条件の構成とその 可能性」。スーパーマーケット等の二層構造の話。次に柄沢君による「1990年代以降の建築における情報空間に関する提案の分析」は、「虚の不透明性」という概念について。そして南後君による「戦後日本の都市空間における建築家の位置」は、近代以降、1960年代までの建築と土木の分節について。

そして最後の共同発表「情報化する社会における空間の実践 にむけて」。ミッドタウンから始まり、インフラが自動作動する社会=「工学主義」の社会的条件を明らかにする「リサーチ」とその批判的応用を行う「設計」として再定義し、「批判的工学主義」の実践を提唱して締める。

発表は何とか予定通り済ますことが出来たが、やや押してしまい、討議の時間が30分ほどになってしまったが、コメンテーターをお願いした若林さん、五十嵐さんからひとつひとつコメントを頂く(五十嵐さんの日記におけるコメントはこちら)。

若林さんからは「『批判的工学主義』はメタファーなのか、実践なのか」「誰に向けての提言なのか」というように、議論のスタンスを中心に、五十嵐さんからは「丹下・メタボリズムと『批判的工学主義』を繋げるという理解でいいのか」「ケネス・フランプトンも『批判的地域主義』を提唱する際に具体例を出し、理論に説得力を持たせたが、発表で提示した例はどう捉えればいいのか。」など、議論の繋がりを中心にご質問を頂いた。

会場では田中純さんもずっと聴いて下さっていたので最後に伺うと「アーキテクチャー型権力は政治の問題。政治を問題にするべき。」と短い激励のコメント。

途中から日本語オンリーの議論になってしまい、外国人は徐々に退席していったが、最後まで聴いていてくれていた外国人がいて、話したらRob Shieldsさんだった。「バーチャルなものにもフォーカスしなさい。」「窓を開けたとする。そこにコミュニケーションが生まれる。それはヴァーチャルなもの。フィジカルなもの以外にも建築の役割がある。」と熱く語られた。

関係者で食事に行き、南後君、柄沢君と午後のセッションの発表をいろいろ見て回る。他の人の発表は分野が違うこともあり、ディテールもコンテクストもきちんと理解できたわけではないが、メディア論や都市論の現在の空気感のようなものはなんとなくつかむことが出来た。

10+1のno.47号の同じ特集で寄稿しているドミニク・チェン君と会ったり、2002年にTrading Placesというワークショップで一緒だったマティアス・エチャノヴェ君に再会したり、その他たくさんの同世代の研究者と話が出来たのは刺激になった。またこのような機会があればぜひ参加したい。

終了後、本郷の居酒屋にて打ち上げ。徹夜明け+いろいろな発表を見て頭の芯が疲れている。おもわずウトウトしてしまうが、柄沢君は半分寝ている僕に向かって「藤村君は工学主義とレジティマシーの関係はどう思う?」とか、容赦なく質問を浴びせて来る。答えているうちに目が覚め、話しているうちにまた眠くなる・・・。

22:30頃、「批判的工学主義」の議論の継続的実践を約束して解散。今後、『10+1』やフリーペーパーなど、いくつかの媒体で議論を展開していく予定があるので楽しみだ。いつになく爽快な気分で帰途につく。
fujimura

2007年07月20日

懐かしい友人

19日、10:00虎ノ門にて打ち合わせ。だいたいまとまってきた。

昼食後、東京建築士会の住宅建築賞入賞作品展@ギャルリータイセイへ。長谷川豪の「森のなかの住宅」はシナベニアの長いテーブルの上に、白いバラバラのボリューム、木、家具が並ぶ。安宅研太郎さんの「タカハギハウス」は、部分的な写真をフレームに入れて大量に並べる。柱の横にまで回り込むという意味で会場を上手く扱う。古見演良さんの「トール」は外観模型と内観写真、外観写真と内観模型を組み合わせて展示。武井誠+鍋島千恵さんの「輪の家」は勝負模型1 点と勝負写真6点で分かりやすくアピール。保坂猛さんの「アクリルの家」は図面(平立断面図+構造図+詳細図)、スライド、模型でオーソドックスな展示。

「知り得なかったことを知り得た」という意味では構造図やビデオ等を使って詳細な説明をしている保坂さんの展示が印象に残る。展示の方法がコンセプチュアルという意味では長谷川と安宅さんの展示は特徴的だが、どちらも部分性のみを強調しすぎて建築の全体とか、コンテクストを分かりにくくしている。「全体」「建築」「概念」を過小に、「部分」「アート」「物質」を過剰に評価する姿勢は、一見この世代の特徴のようにもみえるが、やや自己言及的か。部分の集積による多様性そのものを成立させるレベルに関心を開くべきなのではないか。

キュレーターの林さんにご挨拶し、事務所へ戻る帰り道、スタッフから電話。「事務所に『ハワイのジャックさん』という方が見えてます」という。

驚いて事務所に戻ると、懐かしい顔。学部の頃、ハワイ大学にワークショップで何度か行ったことがあったのだが、そのときに知り合った香港系アメリカ人である。同い年でなんとなく気が合い、アメリカに行くたびにハワイに寄って会ったり、彼が日本に来たときに会ったりしていたが、2004年を最後に連絡が途絶えていた。

ハワイ大を卒業後、地元の設計事務所に就職し、もう6年目らしい。米軍基地の仕事等もあるらしく、たまに来日しているが出張先が横須賀、御殿場、沖縄など、基地のある先に限られるという。仕事を覚えて自信が出て来たのか、表情が落ち着いている。

一旦別れ、夕方再会し、飲む。いろいろ近況など。ふだんはクールだが、何かについて話し始めると異様に熱心に説明してくれるところなど、だんだん思い出してくる。アメリカ本土に比べて、ハワイの景気はいいらしい。ハワイ大の連中は卒業後本土に就職するパターンが多いのだが、近年は戻って来る者も多いという。

数時間いろいろ雑談し、再会を約束して別れる。旅行したり、留学したりして世界中に無数の友人が出来たけれど、時を超えて繋がりを保つことはなかなか難しい。「生きていればまた会えるよ」と誰かが言っていたことを思い出す。

fujimura

2007年07月29日

「流行」と「現代性」を分けるもの

20日、17:00千葉研と塚本研の合同ゼミ@東工大。「窓」をテーマにしてそれぞれリサーチし、この日は中間発表。リサーチには特に参加していないが、発表を聞きにいく。

手法を限定し、地味めにまとめた塚本研の発表に対し、千葉研の発表は最近の話題作を取り上げ、ある意味派手。「現代の窓は〜」と現代性を決定論的に語る手法は、藤森照信ならサマになるとしても、そのまま真似ると単なる流行と現代性の混同となる。

21日、もろもろプレゼ+打ち合わせを経て、深夜1:00より久しぶりに後輩K(23歳)と走る。走り始め、「久しぶりなので体に堪える」と弱音を吐くと「さすが30歳」と馬鹿にされる。途中から雨に打たれつつ、往復8km。

23日、18:00編集委員会@建築学会。今月で2回目。

25日、10:00スーパージューリー@国士舘大学。全学年、全講師が一同に会し、各学年の課題を順番に講評していくイベントの形式を「スーパージュリー」と呼ぶらしい。今回は南泰裕さんにお声掛け頂き、木島千嘉さん、永山祐子さん、平田章久さんとともにゲストとして参加。ジョージ国広さんとは初対面。イベント的な雰囲気が独特の高揚感を生んでいてとても楽しい。

残念ながら途中で失礼し、13:30修士論文の発表会@東工大。16:30冬夏会(東工大建築学科のOB会)主催による坂本一成先生の講演会と続き、17:30からの暑気払いをパスして18:30建築学会の建築文化事業委員会へ。工藤和美さんが委員長でこの日が初日。「本委員会(飲み会)」は失礼し、自由が丘に移動し塚本研の修論打ち上げ+壮行会。2次会へ続き3:00終了。

26日、15:00蓄熱フェア@東京ビッグサイト。新建築の中村さんとたまたま会場にいらした曽我部昌史さんを連れて「後輩I」こと日建設計の伊庭野大輔が担当したブースへ。合板に無数の様々な長さの丸棒を差し込んで、全体として3次曲面を形成し、サーモグラフィのドットに見立てつつ、展示品のパネルやパソコンモニターを支える。身近で見るとドットの解像度がやや大きすぎるのと、ぱっと見たときにどの企業の展示なのか分からないところに多少の疑問を感じたが、伊庭野らしくクールな手つきでうまくまとめていた。

プラスティックな素材による仮設ブースばかりが並ぶ会場において、合板によるローファイな素材感が異彩を放っていたが、ミッドタウンにおける建築家の試み(例:隈研吾の「ペレフィネ」、内藤廣の「とらや」等)と同じ構図だということに気がつき、中村さんに力説するも、全く興味持たれず伊庭野に馬鹿にされる。

fujimura

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