« モテる人々 | メイン | 新スケープ vs 旧スケープ »

Archi TVのコンペで審査をする

13日、13:30Archi TVが開催されている建築会館へ。2003年、2004年、2006年と呼んでもらっているので今年で4回目。会場に着くと、学生の服がみんなピンク色。みんなで揃えたらしい。

今年は篠原聡子さん、手塚貴晴さんとともにコンペの審査員として呼んで頂いた。まず控え室で簡単に概要の説明を聞き、ギャラリーに展示されている作品を見つつ、ポストイットで作品を選ぶ。コンペのテーマは「都市と人をつなぐ装置」。集まった作品はおよそ40作品ほど。集中して審査する。

ざっと一巡してなんとなくカテゴリー分けし、気になるものをささっとマーク。他の審査員の先生方がマークしているのを見ると意外と気になってしまうので、なるべく早めに決めてしまうのがよいかと。

一旦控え室に帰り、15:00から2次審査スタート。手塚さんの司会でどんどん進む。順番に選考理由を述べて行く。

この日、言いたいことはただひとつ。「建築論も都市論も、パブリック/プライベートの関係を問う時代は終わった。これからは表層/深層の関係こそがクリティカルだ!!」ということ。レクチャーではないから、詳しいことを伝えるのは難しいけれど、確信に満ちたメッセージは必ず伝わる(はず)と信じ、何かにつけて連呼する。

いろいろと議論しているうちに、物質と情報の関係を鮮やかに描いた男子的作品と、屋外のアクティビティをふわふわっと描いた女子的作品の一騎打ちに。審査員的には藤村(男子)vs篠原(女子)の構図を手塚さんが上手く演出してくれる。

作者を壇上に上げ、意図するところを聞き出そうとする手塚さん。戸惑いつつもそれに答える学生。僕も篠原さんもそれぞれ応援演説を試みる。

終盤に差し掛かって、手塚さんが「(男子組の作品は)手法は鮮やかだけれど、ビジョンが無いのではないか」とコメントしたことがきっかけになって形勢が不利に。なんとか本人達からメッセージを引き出そうとするも力及ばず。女子組の作品が1等に。

1等案「天候に左右されるアクティビティ」は、タイトルを言葉通りに受け取るとただのアウトドア・ライフのようだが(と言ったら手塚さんに「アウトドア・ライフの何が悪いの?」と突っ込まれた・・・「屋根の家」批判!?)、アクティビティを制約する存在を「天候」というメタファーで表現しているというシャープさがあるのでは、と深読みさせるいい意味での緩さと、何よりもアクティビティのビジョンがきちんと描かれている姿勢がよかった。

対して男子組の案(藤村賞)は現代社会の二層構造を鮮やかにモデル化しており、それが「都市と人を繋ぐ装置」として提出されていることに圧倒的な批評性を感じさせるが、描かれた家具達がスタティック過ぎて、表現としてちょっとクール(ただし手塚さんは「大塚家具」と表現)過ぎたようだ。

篠原さんも手塚さんも、大学で教えていらっしゃるので学生の扱いが上手い。議論が偏ったり、硬くなったりしないように工夫しながらコメントされているのがわかって、とても勉強になった。適度な緊張感と、お祭り的な盛り上がりと、かるい充実感が得られてとても楽しいイベントとなり、2時間があっという間に過ぎた。

学生イベントらしくところどころぎこちなくはあったけれど、今風なお題と、適度な人選と、抜かりない運営で、今年も気持ちよく参加させてもらいました。きちんと来年以降に繋げていって欲しいと思う。運営メンバーの皆さん、お疲れさまでした。

fujimura

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.round-about.org/cgi/mt/mt-tb.cgi/67

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)

About

2007年10月14日 23:43に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「モテる人々」です。

次の投稿は「新スケープ vs 旧スケープ」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。