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論理と感覚

30日、塚本研全体ゼミ。今期のテーマは「ヴォイド・メタボリズムに向けて」。後輩たちがばっちり資料を準備している。1960年代のメタボリズム関連の言説の読み直しからスタートし、2010年代版メタボリズムの提唱を目指す。

2日、11:00新建築の中村光恵さんにK-PROJECTの現場に来て頂く。VOXEL HOUSE(2004)以来、全プロジェクトを見て頂いている。一通り現場をご案内し、帰りに現場近くの「天助」にて天丼を食す。

20:00デザイナー刈谷氏来社。打ち合わせ。新婚旅行から帰って来たばっかりで日焼けしている。いわゆるひとつの幸せオーラである。

24:00つかもと師打ち合わせ@塚本研。そのまま飲み。

3日、11:00この日は中央アーキの方々をK-PROJECTの現場にご案内。いろいろな部屋を見せ、最後に屋上へ。外の風景を眺めて、「これは新スケープだね」とか話し合っている。面白いリアクション。その後彰国社の矢野さんをご案内。

6日、坂本先生の「水無瀬ANNEX」の見学会へ。坂本先生の住宅を初めて見学することができ感激。先日『Ka』のインタビューで、形式+便宜(論理)vsスケール+プロポーション(感覚)という図式でお話を伺ったのだが、この建築はまさにそれ。

「目線のちょっと上くらいにある大きな庇が隣に立つ本体との関係も含めて全体を統合しており、その他のあらゆる部位は全体性を不用意に構築してしまわないように注意深く部分化されている。」みたいな形式的、論理的な理解もできるが、「CH=2000-2200mmの間に広がる世界。歩くとゾクゾクする」という身体的、感覚的な理解もできる。

形式は書籍や議論でも理解できるが、スケールは経験しないとなかなか理解できない。逆に言えば、スケールは経験すれば誰にでも理解できるが、形式は一定のリテラシーを要求する。つまり、坂本建築の評価にはリテラシーも経験も要求する。

論理と感覚の関係は人によって違うが、坂本建築のように説明可能性と説明不可能性の両方をすっきり分けられる建築は見ていて心地よい。説明可能なだけの建築や説明不可能なだけの建築ほどつまらないものはない。

19:00久しぶりにチーム・ラウンドアバウトのメンバーで集合。ワソサソこと王銘顕さんにRAJvol.7が掲載された『Dialogue』を頂く。今後の企画やメディア展開について打ち合わせ。各メンバーからいろいろな意見が出るが、徐々にひとつにまとまっていく。2008年後半もいろいろ仕掛けていきたい。

8日、9:00『JA』の編集者有岡さんとカメラマンの大沢さんに来て頂き、K-PROJECTの現場を撮影。有岡さんに「あそこはなんでトラスにしなかったんですか」と聞かれ、何のことだろうと思ったら2階の幕板の下地のことだった。確かに2階床で全ての力を受けているように見える。

18:00電車を乗り継ぎ本郷へ。スタッフの伊藤とともに東大へ。学会の委員会でご一緒している竹中工務店の北さんがレクチャーをされるというので聞きにいく。

レクチャーはまず日本のゼネコンに明治以前から続く宮大工系大工の系譜(竹中、清水等)と、明治以降に操業した請負系大工の系譜(鹿島、大成等)の分節からスタート。「竹中調」の説明など、竹中のアイデンティティが語られる。途中「ストロングビル」「東京本社ビル」など近年の話題作も挟みつつ、伝統建築やコンバージョンなど様々なタイプの取り組みを紹介。

とても包括的な内容で興味深かったが、その包括性ゆえにストーリーテーリングになり得ないジレンマも感じた。個人なら、どんなささいなことでもストーリーにして話すことができる。それゆえにより大きな共感を得ることもできる。逆に言えば、ゼネコン、組織系建築家の唯一にして最大の弱点はストーリーの構築不可能性であり、個人建築家の唯一にして最大の武器もそこにある。

9日、朝後輩Kと走る。最近は早朝に多摩川土手を4km程度走る短めのコースに。K宅に向かう途中、自転車のチェーンの調子が悪く、何度も外れる。7:00集合のところを7:25に到着したところ、「もはや早朝ではないですが」とブーブー言われる。

川沿いの空間は気持ちよい。最後にダッシュして、部活的に走り終える。
fujimura

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2008年05月11日 13:55に投稿されたエントリーのページです。

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