シンポジウム「若手建築家のアジェンダ」、おかげさまで天候にも恵まれ、盛況のうちに無事終了しました。議論も盛り上がり、会場は満員、立ち見の方々が路上に溢れ、ざっと見積もっても200人くらいは来て下さったようです。ありがとうございます。
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順に振り返ってみたい。
18:00平和公園経由で会場のカフェ・ポンテに到着した瞬間、そのロケーションの素晴らしさに感動。元安橋橋詰の遊歩道沿いのオープンカフェ。道を行く人がふらっと立ち寄れるくらいに開かれた少し高いテラスにセットされたスクリーンは、遠くからもよく見える。台風は見事に逸れ、夕焼けが美しい。
会場のコーディネートは谷尻さん。「広島らしく、川のそばの気持ちのいい場所を探した」とのこと。素晴らしい行動力。
19:00既に会場は満席。人が道路に溢れそうになっている。マイクをとり、シンポジウムの趣旨とパネラーを紹介していよいよ開始。
まずは私から「批判的工学主義としての建築」と題し、問題提起を兼ねてプレゼ。「批判的工学主義」「BUILDING K」を紹介。
続いて小川文象さん。「break construct 破壊構築」と題し、アイディアコンペ案、実施コンペ案、SDレビュー2008入選作とプレゼ。コンペキラーっぷりを見せつける。
3番目は石川誠さん。「楽しい関係」と題し、施主と対話し、住宅のエスキースを重ねるプロセスを美しくプレゼ。丁寧に分析しながらシチュエーションを読み解く。施主に対して、聞き上手なのだろうと思わせる。
4番目は土井一秀さん。SDレビュー2008入選作「オーベルジュH」などビジュアルを中心にプレゼ。提案も背景も実に美しく、完成度が高い。
5番目は谷尻さん。タイトルは意表を突いて「はじめてということ」。対象を初めて考えるときのように扱うということ、常に建築のつくり方を考えるということ、日常の要素に構造のヒントを見出すこと、などについて語る。設計プロセスでの驚きを大切にするタイプなのだろうと思わせられる。
後半戦。まずはコメント。
小川:見えるものについては「破壊」できるが、見えない環境については?
石川:内部空間についてはわかったが、高知につくることの意味は?
土井:とても美しい空間であることは伝わったが、醜い風景については?
谷尻:構造との関係はわかったが、環境との関係については?
全体に東京から来た僕の方がコンテクストに意識的で、広島組は比較的抽象的。次第に「制約条件の再構成にこだわる」藤村 vs 「空間の美しさや気持ち良さにこだわる」土井の構図となり、(いつものように)追い込まれる。
コメンテータとして参加して頂いた満田さんからは「方法論の違いはよくわかったが、『モノの決め方、(プロセスの)止め方』が気になる」とコメントを頂く。
会場からの質疑に順番に応答しながら、パネラーに議論を振って行く。それぞれのキャラクターを立て、4人の違いがなんとなく浮かび上がって来たところでタイムオーバー。
議論が白熱し、通りすがりの人も足を止めて見ていた。若い建築家が議論する姿を伝えたい、という私たちの思いは伝わっただろうか。
終了後、後ろで見ていた後輩Kに「途中のコメント滑ってましたね」とダメだしされる。
今回は郊外化する風景についての問題意識や方法論を共有するところまではなかなか難しかったが、それぞれの主題なり、キャラクターなりの違いはより強く印象づけられたのではないだろうか。
21:30パーティでいろいろな人と話す。売り上げも上々で会場費も無事回収(さすが!)。
23:00打ち上げに移動。充実したイベントの後、打ち上げに皆で移動する感じが楽しい。2次会では議論の続きが盛り上がる。酔いが回って次第に睡魔が襲ってくるも、締めの広島風つけ麺(辛さ10倍)で目が覚める。2:00頃、最後に固く握手して散会。
短く、濃密な時間が終わり、感動の余韻が残った。またいつか、どこかで続きをやりたい。
fujimura