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教育の場面で

6日18:00、UBC(ブリティッシュ・コロンビア大学)の6週間の課題のうち、最初の2週間の小課題のファイナル・プレゼンテーション@中野。George Wagnerさん、会場淳さんに加え、今村創平さん、木下庸子さん、松本文夫さんも加わってファイナル・レビュー。

今回、浅草の6叉路を敷地に、周囲の7つの角地建築をランドマークとして再設計せよ、という課題を出した。「建築的であること」「ランドマークであること」を条件に、規模や用途の異なる建物を、プログラムや都市形態と関連付けながら設計するよう指示した。たった2週間の課題なのでどうなるかハラハラしたが、リサーチも功を奏して何とか形になった。

生まれて始めて課題なるものを出したが、発表会がこれほど緊張するとは。今まではクリティークするだけなのである意味では気楽だったが、最終発表会は出題者が審査される場であることを身を以て勉強する。

続く4週間は、雷門前の角地(某コンペの敷地)に、同じくランドマークを「超線形プロセス」で設計する、という課題を出した。最初はボリュームとゾーニングだけ、次にプログラム、構造、ファサードと徐々にパラメータを増やしていく。

設計にあたり条件としたのは「毎回必ず1/100模型を作ること」「案を捨てないこと」「枝分かれさせないこと」というもの。超線形プロセス論と同じである。

「考えずに何かをまず作り、それから考えなさい」と言って迎えた第1回エスキス。相変わらずアイディア勝負で作ってきちゃう人や、模型だけでプレゼする、という方法がつかめないのか、ダイヤグラムやらスケッチやらを出してきてしまう人も出てきたが、次第にプロセスのイメージが共有され、3回を経た現段階では全員が案を順調に発展させ、構造やファサードの検討へと駒を進めている。スポーツと同じで、飲み込みのいい人はさっさと感覚をつかみ、どんどん先へ進むが、少々時間のかかる人もいる。

超線形プロセスの授業では、どんな案でも必ず拾う。その時のアイディアの善し悪しで○と×をつけるというよりも、「何を改善した?」「何を発見した?」「で、次は何にする?」と順番に聴いていくカウンセリング型の議論をする。

全員が落ちこぼれること無く、空間のイメージのみならず、構造やファサード、家具に至るまでトータルで設計を行き渡らせるようなスタジオをやってみたいと考えていた。最終講評会は12月9日の予定。さて、どうなるか。

14日、8:15発の飛行機で広島へ。空港で小川晋一さんに拾って頂き、近畿大学へ。小川さんが熱心に働きかけて、合同講評会には毎回東京の建築家を呼んでいるとのこと。そう言えば僕が大学院の頃、つかもと師も行っていた。最近では石上さんや長谷川も来たらしい。

近畿大学はスタッフの畑と城間(BUILDING Kの担当者)の出身校と言うことで、彼らのルーツを辿るという意味もあった。

10:40まずは特別講義。先日の学会で会った広大の連中も来てくれている。「愛と力の関係」と題し、BUILDING K、「批判的工学主義」「超線形設計プロセス論」「PROJECT ROUND ABOUT JOURNAL」を語る。約1時間。

非常勤講師の先生方が聴いて下さっているので緊張したが、終了後「面白かった」「文章で読むよりわかりやすかった」と言って下さり、胸を撫で下ろす。

9月のシンポジウムで対立(?)した土井一秀さんには「シンポジウムのときは時間が短くてわかりにくかったが、今回はきちんと背景を理解できた」と言って頂き、9月のリベンジという当初の目的はとりあえず果たされる。

13:10講評会開始。小学校の設計課題。発表者を選び、順番に講評。なるべく建築的、分析的に話すようにする。最後は学部3年生相手にアーキテクチャー論をぶってみる。細かなところはあまり理解されないだろうが、筋の有る話に人は何らかの説得力を感じるものだと思う。自分がかつてそう思った。

終了後、小川研究室にて交流会(第1ラウンド)。3年生のほかに、小川研の4年生、修士の学生とも話す。その後、広島市内に移動し第2ラウンド。小川文象君も合流。しばらく普通に話していたが、だんだんボルテージが上がり、斎藤正さんと藤本寿徳さんに「お前の言うことはわからん」「そもそも『愛』とか『力』とか言うことがおかしい」と絡まれ(?)始める。

「構造家にやりたいようにやられて何も言えなかったんちゃうん」と挑発する斎藤氏。戸惑っていると、先日は対立していた土井さんが味方してくれて応戦する場面も。

言われているだけでも、と思い「構造を表現すると言うのは、それこそ構造家の言いなりになっているだけなんじゃないですか。」「そんな単純すぎることは恥ずかしくてできない」などと言い返しているうちに、互いの立場の違いがはっきりしてきた。「互いの前提の違いを明らかにすること」とは、「議論」の定義である。

この議論ですっかり打ち解けてしまい、斎藤さんや藤本さんの考えもより深く知ることが出来た。きちんと応えれば、より深く受け止めてもらえる。なかなか濃密で楽しい時間であった。

その後、ホテルのラウンジにて学生も合流し、第3ラウンド。広島のほか、島根、兵庫、大阪、香川等関西圏の出身者が多い。ざっくばらんに話す。

第4ラウンドはお好み焼き。来て下さった宮森洋一郎さんに、先日のシンポジウムを見て「いろんな人に影響を与えている」と言って頂く。ただ「谷尻さんは声が大きかったが、藤村さんは声が小さくて聞き取りにくかった。そこに社会に対する姿勢がそのまま出ている。君は社会を語っているけれども、姿勢は内向きなのではないか」と苦言を頂戴する場面もあった。「フリーペーパーでアウトプットするところまでが一連のプロセスなので、そこで評価して欲しい」とお願いする。

第5ラウンドはつけ麺。10倍を必死に食す。0:30解散。朝イチの飛行機から長丁場ではあったが、学生たちとの出会いもあり、なかなか刺激的で濃密な時間を過ごさせて頂いた。小川晋一さん、広島の皆さん、ありがとうございました。

fujimura

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2008年11月22日 19:20に投稿されたエントリーのページです。

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